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ピアノを続けた男の子

はじめてレッスンに来てくれたとき、彼はとにかく元気いっぱいの男の子でした。

ピアノの椅子にじっと座っている時間は、ほんの数十秒。

レッスン室をぐるぐる歩き回ったり、気になるものを見つけてはすぐに手を伸ばしたり。

お母さまは少し心配そうに、「落ち着きがなくて、集中できないんです」とお話しされました。

けれど私は、その好奇心こそが“音楽の入り口”だと思っています。

ピアノノギフトでは、そんな子どもたち一人ひとりの“今の姿”を大切にしています。

そこで、この男の子とは最初から“ピアノを弾くこと”にこだわらず、

音楽の世界に親しめるような遊びをたくさん取り入れました。

音あてクイズ、リズムカード、シール貼り、歌や手拍子。

時には「お絵かき音符問題」をして、ドの音を“赤い丸”に見立てたり。

彼の「これやりたい!」の気持ちを大切にしながら、楽しい時間を積み重ねていきました。

するとある日、いつも遊びの途中でチラチラと見ていた大きなグランドピアノの前に、

自分からちょこんと座ったのです。

何も言わなくても、鍵盤を一つ弾いて「これド?」と笑ったその瞬間、

“自分から音を出す楽しさ”に出会ったようでした。

それからは、少しずつピアノに触れる時間が増えていきました。

初めての曲を弾けたときは、飛び跳ねて喜んで、

お母さまも思わず涙ぐむほど嬉しそうでした。

今では、ピアノを弾くことが大好きになり、

1時間のレッスンあっという間に感じるほど集中しています。

以前はじっと座るのも苦手だったのに、

今は「この曲、もう一回弾きたい!」と何度も挑戦しています

子どもたちは、“やらされる”のではなく、“自分でやりたい”と思えたとき、

驚くほどの力を発揮します。

この男の子もまさにそのひとりでした。

ピアノノギフトでは、ピアノの前にじっと座れなくても大丈夫。

音楽の入り口は、リズムでも、歌でも、絵でもいい。

お子さんの「やりたい」を育てていくうちに、

気づけばピアノが“自分の大切な場所”になっていきます。

どんな個性も、その子だけの“音”になる。

それが、ギフトピアノのいちばん大切にしていることです。

今日も、レッスン室では小さな手が元気に鍵盤を駆け巡り

楽しそうな笑い声が響いています。

その音が、きっと未来の音楽につながっていく――そう信じています

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この記事を書いた人

pianonogiftのアバター pianonogift 東京都出身。東京音楽大学器楽専攻(ピアノ演奏家コース)卒業。 フォルクヴァンク芸術大学(ドイツ)短期留学奨学生。 在学中、東京文化会館やサントリーホール等多数演奏会に出演する他、私立幼稚園で音楽講師も務める。 第41回ピティナピアノコンペティション特級銅賞。 第12回北本ピアノコンクールG部門(大学生)第1位、及び最優秀賞。 第18回日本演奏家コンクール第2位(大学生の部)。 東京フィルハーモニー交響楽団、ウィーン岐阜管弦楽団と協演。 かずさFM、TBSラジオ「檀れい 今日の1ページ」出演。

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