こんにちは。ピアノノギフトの湖苗美です。
今日は、私がこの教室を立ち上げるときに、いちばん最初にノートに書き出した
「ピアノノギフトが大切にする5つのこと」について、少し丁寧にお話しさせてください。
ピアノノギフトは、単に“ピアノが上手になる場所”ではなく、
お子さんとご家族の人生にそっと寄り添う、“心の土台を育てる場所”でありたいと思っています。
ピアノノギフトが大切にしている5つのこと
- 自己効力感ファースト：「上手くなる前に、“できた！”を渡す。」
- “憧れの曲を、超かんたんに”誰でもできるチャレンジ
- 親子のウェルビーイング：ピアノが原因で家庭が疲れないこと
- 忙しい家庭でも続く“シンプルさ”
- ピアノを“人生のギフト” 家族の宝物へ
1. 自己効力感ファースト
―「上手くなる前に、“できた！”を渡す。」―
ピアノノギフトでは、テクニックや進度よりも、
何よりも優先したいものがあります。
それが「自己効力感」です。
自己効力感とは、「自分ならできる」「やればできそう」という感覚のこと。
この感覚があるかどうかで、その後の学び方や挑戦の仕方が大きく変わります。
逆に、どれだけ上手に弾けるようになっても、
「どうせ自分なんて」「きっとできない」と感じていると、
一歩踏み出すこと自体が怖くなってしまいます。
「できていないところ」ではなく、「できた一歩」に光を当てる
レッスンに通われている保護者の方から、よくこんな言葉を伺います。
「ここがまだ弾けていなくて…」「うちの子、集中力がなくて…」。
親としては、つい“できていない部分”に目が行ってしまいますよね。
でも、子どもの心が伸びる瞬間は、
「前よりできた部分」に気づいてもらえたときです。
ピアノノギフトでは、例えばこんな声かけを大切にしています。
「ドの音、昨日よりずっと自信を持って押せてたね。」
「さっき、自分から“もう一回やる”って言えたの、先生すごく嬉しかったよ。」
こうした具体的なフィードバックは、
「できた！」「やれた！」という実感＝自己効力感を、子どもの中に少しずつ育てていきます。
上手さよりも、「自分で進んだ一歩」をいちばん喜ぶ
もちろん、上手になることは嬉しいことです。
でも、それ以上に大事なのは、「自分の意志で一歩踏み出した経験」です。
「今日はここまで弾いてみたい」「この曲、家でもやってみるね」。
その気持ちが芽生えた瞬間を、何よりも価値あるものとして受け取っています。
だからこそ、ピアノノギフトは
「上手くなる前に、“できた！”を渡す。」
という合言葉を掲げています。
2. “憧れの曲を、超かんたんに” 誰でもできるチャレンジ
子どもたちがピアノを続けるうえで、
本当に大きな力になるものがあります。
それが「憧れ」です。
「あのアニメの曲が弾きたい！」
「推しキャラのテーマ、かっこいい！」
「お母さんが好きなあの曲、弾いてあげたい！」
こうした“憧れ”は、練習量や集中力を一気に引き上げるエンジンになります。
難しさを削ぎ落とし、「今のレベルでも届く形」にする
ただ、憧れの曲はそのままだと幼児さんには難しすぎることがほとんど。
そこでピアノノギフトでは、徹底的に「難しさを削ぎ落とすアレンジ」を行います。
- 片手だけで弾ける形にする
- リズムをシンプルにし、歌いやすく覚えやすくする
- 和音を抜き、メロディだけで成立する形にする
- 3歳さんなら“1小節だけ”“サビの頭だけ”などミニフレーズに分解
こうして、幼児さんでも「憧れの1曲」に手が届くように、
ひとりひとりのレベルに合わせた“超かんたんアレンジ”を用意しています。
憧れは、わがままではありません。
挑戦のエンジンであり、学びの入口。
「好き」を入口にした学びは、子どもの心にまっすぐ届きます。
「できた！」ときの目の輝きは、次のチャレンジの始まり
憧れの曲のサビだけでも弾けるようになると、
子どもたちは本当に誇らしげな顔をします。
「これ、幼稚園の先生に聴かせる！」
「じいじとばあばに動画撮って送って！」
「ママ、一緒に歌おう！」
その瞬間、ピアノは“レッスンのための練習”から、
“誰かに届けるための表現”に変わります。
ピアノノギフトでは、この
「誰かのために音を届ける喜び」を、何より大切にしています。
3. 親子のウェルビーイング
―ピアノが原因で家庭が疲れるのは本末転倒―
「ピアノの練習のたびに、親子でケンカになってしまう」
「『練習しなさい！』と言う自分も嫌になる」
「ピアノを始めてから、むしろ家の空気がピリピリしてしまって…」
そんな声を、これまで何度も伺ってきました。
でも私は、心からこう思っています。
ピアノが原因で家庭が疲れてしまうのは、本末転倒だと。
「がんばらせる習い事」から、「心が整う習い事」へ
ピアノノギフトが目指しているのは、
「がんばりを増やす習い事」ではなく、
「親子の心が整う習い事」です。
そのために、こんな工夫をしています。
- レッスンの最初に「今日はどんな1日だった？」と気持ちを聞く
- うまくいかない日は無理に曲を進めず、“音あそびデー”に切り替える
- おうち練習が負担になりそうな場合は「1日1音からでOK」とお伝えする
- 「叱らなくて大丈夫」「比べなくて大丈夫」というメッセージを繰り返し伝える
ピアノは、本来とてもあたたかくてやさしい存在です。
だからこそ、「ピアノのおかげで、家の空気が少しやわらかくなったね」
そう感じていただける関わり方を、一緒に設計していきたいのです。
「親が頑張りすぎない」ことが、結果的に子どもを伸ばす
真面目で優しいお母さまほど、
「ちゃんと弾けるようにしてあげなきゃ」
「私が見てあげないと」と、頑張りすぎてしまいます。
でも、子どもにとっていちばん嬉しいのは、
“完璧な先生のように教えてもらうこと”ではなく、
“いちばんの味方としてそばにいてもらうこと”です。
・一緒に動画を見ながら「この曲かわいいね」と笑う
・上手に弾けたとき「先生にも見せようね」と喜ぶ
・弾けない日は「今日はピアノさんにご挨拶の1音だけにしよっか」と提案する
こうした小さな関わり方の連続が、
親子のウェルビーイング（心の健康・関係性の心地よさ）をじんわりと育てていきます。
4. 忙しい家庭でも続く“シンプルさ”
都内で子育てをされているご家庭は、
本当に毎日があわただしいと思います。
お仕事、家事、きょうだいの送迎、他の習い事…。
「ピアノの練習だけに時間を割くのは現実的に難しい」というのが、
多くのご家庭の本音ではないでしょうか。
だからこそ、ピアノノギフトでは
「忙しくても続けられるシンプルさ」をとても大切にしています。
「今日やること」がひと目でわかる
レッスンでは、
・次回までに「どの部分」を
・「どのくらい」やるとよいか
を、できるだけシンプルにお伝えします。
「ここからここまでを、3回だけ弾いてみてね」
「この1小節だけ、ゆっくりでいいから弾いてみてね」
お子さん自身が内容を理解できるように、
レッスンノートやシール、簡単な図などを使いながら共有していきます。
「何をどれだけやればいいか分からない」という状態は、
親子にとっていちばんのストレスになります。
逆に言えば、「やることが明確なら、短時間でも続けやすい」のです。
親が頑張りすぎなくても回る“続く仕組み”
ピアノノギフトが目指すのは、
“親が横に付きっきりで教えないと進まない教室”ではなく、
“子どもが自分で進みたくなる教室”です。
- 手元動画を見て「真似するだけ」で弾ける仕組み
- 1日1フレーズ・1日1音から始められるミニ課題
- 「できたらシール」「できたら先生に報告」など、小さなごほうび設計
お母さまには、いつもこうお伝えしています。
「全部を管理しようとしなくて大丈夫です。」
「“見守り役”でいてくださるだけで十分です。」
5. ピアノを“人生のギフト”、家族の宝物へ
最後に、ピアノノギフトがいちばん大切にしていること。
それは、ピアノを“人生のギフト”にしたいという想いです。
私自身、これまでの人生の中で、
何度もピアノに救われてきました。
・言葉にならない気持ちを鍵盤にぶつけた10代
・迷いや焦りを音に変え続けた20代
・大切な人の結婚式で、心からのギフトとして演奏した時間
その一つひとつが、今の私を支えてくれる「心の中の音」として生き続けています。
家族の記憶に残る「音」があるということ
お子さんが将来、大人になったとき。
ふとした瞬間に、こんな記憶がよみがえったら素敵だなと思います。
- 「お母さんがいつも『その音、やさしくて好きだなあ』って言ってくれてたな」
- 「発表会で少し間違えたけど、家族が笑って拍手してくれたな」
- 「家でのんびり弾いていた曲を、パパがスマホで撮ってくれたな」
それはきっと、その子の人生をそっと支え続ける
“心の中のBGM”になるはずです。
上達よりも、「音とともに生きた時間」を
もちろん、ピアノが上手になって、大きな舞台に立つ未来もとても素敵です。
でも、ピアノノギフトが本当に目指しているのは、
“どれだけ難しい曲が弾けるか”ではなく、“どれだけ音とともに幸せな時間を過ごせたか”です。
・3歳で最初の音に出会えたこと
・5歳で憧れのアニメソングのサビを弾けたこと
・小学生のとき、おじいちゃんに弾いてあげたときの笑顔
・中学生になって、落ち込んだ夜にひとりでピアノを弾いたこと
その一つひとつが、きっとその子にとっての
「人生のギフト」になると信じています。
ピアノノギフトは、
そんな“音の宝物”を、ご家族と一緒に紡いでいく場所でありたいと願っています。
ピアノは、ただの習い事ではありません。
人生に寄り添うギフトであり、家族の宝物になり得るものだと信じています。
おわりに：5つの「大切」が向かう先
改めて、ピアノノギフトが大切にする5つのことを振り返ります。
- 自己効力感ファースト：上手さよりも、「できた！」の積み重ねを最優先に。
- “憧れの曲を、超かんたんに”誰でもできるチャレンジ：好き・憧れを挑戦のエンジンに。
- 親子のウェルビーイング：ピアノが原因で疲れない。親子の心が軽くなる関わり方を。
- 忙しい家庭でも続く“シンプルさ”：やることが明確で、迷わない。親が頑張りすぎなくても回る仕組みを。
- ピアノを“人生のギフト”、家族の宝物へ：一生の心の支えになる音の記憶を紡いでいく。
もしあなたが今、
「ピアノを習わせてみたいけれど、うちの子に合うのかな？」
「私に練習を見てあげられるか不安…」
そんな迷いの中にいらっしゃるなら、どうか安心してください。
ピアノノギフトは、“完璧なお母さん”を求めていません。
必要なのは、ただひとつ。
「この子の“できた！”を一緒に喜びたい」という気持ちだけです。
その気持ちがある限り、
私は全力で、あなたとお子さんのピアノ時間をサポートしていきます。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。
いつか、あなたとお子さんの「音のギフト」のお手伝いができたら、とても嬉しいです。
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