連弾が教えてくれた、音楽を共有するよろこび
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はじめての連弾がくれた安心感
小学校2年生の夏、私ははじめて友達とピアノの連弾に挑戦しました。
それまではひとりで黙々と練習してきた私にとって、音を誰かと合わせるという行為は、とても新鮮でした。
本番の舞台では、いつもなら手が震えるのに、なぜかそのときは安心して笑顔で弾けたのです。
心から楽しいと感じた、本番のステージ。その経験は今でも忘れられません。
合わせの時間が楽しみだった
練習時間も、遊びのようでいて真剣でした。
ふたりで笑い合いながら呼吸を合わせ、うまく音が合ったときは、言葉では言い表せない達成感がありました。
連弾は、音を“合わせる”こと以上に、心を通わせる行為だったのかもしれません。
音楽を共有するという感覚
相性の良さもあったとは思いますが、私はこのとき初めて「音楽を誰かと分かち合う喜び」を知りました。
音が重なるとき、心まで重なったような気がしたのです。
それは頭で理解するよりも先に、身体で感じていました。
ピアノはひとりで頑張るものだと思っていたけれど、この経験が私の考え方を根本から変えてくれました。
今でも大切な記憶とつながり
連弾を共にした彼女のご家族も、今でも私にとって大切な存在です。
音楽を通して生まれた信頼や絆は、年月が経っても消えることなく、今も私の心を支えてくれています。
この体験が、私の音楽の原点
あの頃の連弾の記憶は、今の私の音楽活動の基盤になっています。
誰かと一緒に音を奏でること。
その時間に宿る喜びこそが、私がこれからも音楽を続けていきたい理由です。
あの夏の記憶が、今も私の中に生きています。


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