「ピアノ、今日も練習してないな…」
お子さんがピアノを習い始めて、こんなふうに感じているママやパパは多いのではないでしょうか。レッスンでは楽しそうなのに、家ではなかなかピアノに向かわない。「練習しなさい」と言うのも気が引ける。でも言わないと進まない――そんな毎日に、少し疲れてしまうこともありますよね。
実は、練習が続かないのは「やる気がないから」ではありません。ちょっとした工夫で、ピアノが毎日の生活にすっと溶け込むようになります。この記事では、ピアノの先生として子どもたちの成長を見守ってきた経験から、家での練習を無理なく習慣にするコツをお伝えします。
毎日の練習って、そんなに大事?
「週に1回のレッスンだけじゃだめなの?」と思う方もいるかもしれません。正直に言うと、レッスンだけでも少しずつ進むことはできます。でも、家での練習が加わると、成長のスピードがぐんと変わります。
ピアノは「指の動き」「楽譜を読む力」「音を聴く力」など、いろいろな感覚を同時に使う習い事です。これは自転車の練習に似ていて、毎日少しずつ触れることで、体が自然に覚えていきます。1日5分でも毎日弾いている子と、週末にまとめて1時間弾く子では、半年後の伸びがまったく違うんです。
大切なのは「長い時間」ではなく「毎日触れること」。短くてもいいから、ピアノに向かう時間をつくることが、いちばんの上達への近道です。
練習が続かないのは「やる気」の問題じゃない
練習が続かないとき、つい「この子はやる気がないのかな」と思ってしまうことはありませんか。でも、レッスンでは目を輝かせて弾いているお子さんが、家では練習しない――これは決して珍しいことではありません。
子どもが家で練習しない理由は、意外とシンプルなことが多いんです。
つまり、やる気の問題ではなく「きっかけ」と「しくみ」の問題であることがほとんどです。ここを整えてあげるだけで、お子さんの練習への向き合い方が変わっていきます。
ピアノの練習を習慣にする5つの工夫
ここからは、実際にレッスンでお伝えしている「習慣化の工夫」をご紹介します。全部を一度にやる必要はありません。お子さんとご家庭に合うものから、ひとつずつ試してみてください。
① 「いつやるか」を生活リズムの中に決める
いちばん大事なのは、練習する「時間帯」を決めることです。
「朝ごはんの前」「おやつの後」「お風呂に入る前」など、毎日必ずやることの前後に組み込むと、自然と習慣になりやすくなります。
ポイントは、お子さんと一緒に決めること。「いつだったら弾けそう?」と聞いてみると、意外と自分で考えてくれます。自分で決めたことは、続きやすいものです。
② 最初は5分でOK
「30分は練習しないと意味がない」と思っていませんか? 実は、最初は5分で十分です。
大切なのは「毎日ピアノの前に座る」こと自体を習慣にすること。5分弾いて終わりでもいいんです。それが続くようになると、自然と「もう少し弾いてみようかな」と時間が伸びていきます。
逆に、最初から長い時間を求めてしまうと、お子さんにとってピアノが「大変なもの」になってしまいます。ハードルは低く、が鉄則です。
③ 親は「見守る側」でいい
お子さんが練習しているとき、横について「そこ違うよ」「もう1回」と言いたくなる気持ち、すごくわかります。でも、家での練習では「正しく弾くこと」よりも「自分で弾いてみること」のほうがずっと大切です。
間違えていても大丈夫。レッスンで先生がちゃんとフォローします。おうちでは「弾いてるの聞こえたよ、いい音だったね」と声をかけてあげるだけで、お子さんは「聴いてもらえてる」と感じて、また弾きたくなります。
④ 「できた」を目に見えるかたちにする
小さなお子さんには「練習カレンダー」がおすすめです。練習したらシールを貼る。それだけのことですが、シールがどんどん増えていくのを見ると、お子さんは達成感を感じます。
「今週は毎日シール貼れたね!」と一緒に喜ぶ時間も、お子さんにとっては大きなごほうびになります。特別なものを用意しなくても、100円ショップのシールとカレンダーで十分です。
⑤ 先生と一緒に作戦を立てる
「家でどう練習させたらいいかわからない」と感じたら、遠慮なくピアノの先生に相談してみてください。
お子さんの性格やレベルに合わせて、「今週はこの部分だけ弾いてみてね」「右手だけでOKだよ」など、具体的な練習内容を一緒に決めることができます。お子さんも「何をすればいいか」がはっきりすると、自分からピアノに向かいやすくなります。
先生と保護者の方が連携することで、お子さんの練習はぐっとスムーズになります。
習慣化に大切なのは「完璧」じゃなく「楽しさ」
練習を習慣にするうえで、いちばん大切なことをお伝えさせてください。
それは、毎日完璧に弾けなくてもいい、ということです。
今日は1分しか弾けなかった日があってもいい。気分が乗らなくてピアノの蓋を開けただけの日があってもいい。大事なのは「また明日も弾いてみようかな」と思えること。その気持ちが続いていれば、習慣は少しずつ、でもちゃんと育っていきます。
私がレッスンで大切にしているのは、お子さんが「またやってみたい」と思える時間をつくることです。家での練習も同じ。完璧を目指すよりも、ピアノに触れる時間が「ちょっと楽しい」と感じられることが、いちばんの習慣化への近道だと思っています。
習慣は、楽しさの中から生まれます。お子さんが「今日もちょっと弾いてみよう」と思える環境を、一緒につくっていきましょう。
ピアノノギフトでは、家での練習の進め方もていねいにサポートしています。
「うちの子に合った練習方法を知りたい」という方も、お気軽にご相談ください。
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