「ハノンばっかりで、うちの子つまらなさそう…」
あなたにも、こんな気持ちはありませんか。
「いつになったら、好きな曲を弾かせてあげられるんだろう」って。
私もそうでした。早くたのしい曲を、と気持ちばかりが焦っていたんです。
でも「守破離」という言葉を知ってから、基礎練習の見え方が変わりました。
守破離って、何でしょう
守破離は、日本に古くからある「上達の順番」を表す言葉です。
守は、師匠の型を忠実に守る段階。破は、その型を破って自分なりに発展させる段階。離は、型から離れて自分だけの境地をひらく段階。
ちなみにこの言葉、世阿弥の風姿花伝が出典だと思われがちですが、実は江戸時代の茶人・川上不白が残した言葉なんです。
何百年も前から、日本人は「学びには順番がある」と知っていたんですね。
なぜ「守」を飛ばしてはいけないの
なぜなら、型(基礎)をしっかり体に染み込ませた人だけが、あとで自由に飛べるからです。
千利休が残したとされる歌に、こんな一節があります。「規矩作法 守り尽くして破るとも 離るるとても本を忘るな」。
型を守り尽くして破ったとしても、離れたとしても、根っこ(本)を忘れてはいけない、という意味です。
基礎を飛ばした自由は、ただの自己流。基礎を極めた先の自由こそ、本物の表現になります。
ピアノにも「守」の時期があります
ハノン、姿勢、指の形。一見地味で、つまらなく見えるこの基礎が、あとの表現を支えています。
先日、レッスンに来ている男の子が「こんな練習、つまんない」と言いました。
でも数ヶ月、その地味な基礎を続けたあと、急に難しい曲がすらすら弾けるようになったんです。本人がいちばん驚いていました。
あのつまらなかった「守」の時間が、ちゃんと指の中に積もっていたんですね。
親にできるのは、「守」を信じて待つこと
子どもが基礎を嫌がると、つい「もう好きな曲でいいか」と先回りしたくなります。
でも、焦って「破」を急がせると、土台が崩れてしまう。今はまだ「守」の真っ最中なんだ、と長い目で見守ってあげる。
それが、子どもをいちばん遠くまで連れていってくれます。これは、ピアノだけの話ではない気がします。
おわりに
基礎を大切にする時間は、子どもの未来の自由をつくる時間です。
つまらなく見える「守」の日々こそ、いちばん尊い。そう思えると、毎日の練習を見守る目が、少しやさしくなります。
ピアノノギフトの体験レッスンでは、その子が今どの段階にいるかを大切にして、「守」の時期もたのしく続けられるよう寄り添っています。
お子さんの「守」を、一緒に育てる時間を、ぜひ一度のぞいてみてください。

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