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「うちの子、まだ早いですか?」──ピアノを始める前にママに知ってほしい3つのこと

「うちの子、まだ早いですかね…?」

ピアノを始めたお子さんのママに、最初の頃は必ずと言っていいほど聞かれる質問です。

2歳、3歳、4歳。「まだ椅子にも座れないし」「集中力がないし」「楽譜なんて読めないし」。不安はたくさんあると思います。

でも、結論から言うと、ママがお子さんのことをしっかり観察して、焦らず待てて、最低限の声がけができていれば、大丈夫です。

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「まだ早い」と感じる本当の理由

「うちの子にはまだ早い」。そう思うとき、ママの頭の中にはどんなイメージがあるでしょうか。

きっと、きちんと椅子に座って、楽譜を見ながら、両手でピアノを弾いている子どもの姿。あの「ちゃんとしたレッスン」のイメージが、「うちの子にはまだ無理」という気持ちを作っているのだと思います。

「ちゃんと弾ける」がスタートラインではない

ピアノのレッスンは、「ちゃんと弾けること」から始まるわけではありません。

鍵盤をポンと押して、音が出る。その音を「きれい」と感じる。先生と一緒にリズムを叩く。好きな音を見つける。これも立派なレッスンです。

むしろ、小さい子のレッスンの大半は、音を「感じる」ことから始まります。楽譜を読むのはずっと先の話。まずは音と仲良くなること。それが最初の一歩です。

「まだ早い」の正体は、実は「まだ”大人が想像するレッスン”には早い」ということ。でも、その子に合ったレッスンなら、今日からでもできます。

年齢より大切な「3つのこと」

私は何百人もの子どもたちにピアノを教えてきましたが、「何歳から始めるか」よりも大切なことがあると感じています。それは、ママの関わり方です。

1子どもをしっかり「観察」できている

お子さんが今、何に興味を持っているか。どんなときに目が輝くか。何をしているときに集中しているか。

こうしたことを日々観察できているママのお子さんは、ピアノを始めても伸びやすいです。なぜなら、「この子に合ったペース」がわかるから。

ピアノの上達は、一人ひとり違います。テキストが早く進む子もいれば、一つの曲をじっくり味わう子もいる。お子さんの「今」をちゃんと見ているママがそばにいれば、先生もその子に合った道を一緒に探しやすくなります。

2焦らず「待つ」ことができる

レッスンを始めたばかりの頃、すぐに弾けるようにはなりません。最初の数ヶ月は、ピアノの前に座ることすら嫌がる日もあるかもしれません。

そのとき、「なんでできないの」「他の子はもう弾けてるのに」と焦らずに、「この子のペースがあるんだな」と待てるかどうか。ここがとても大きいんです。

子どもは、ママが焦っていることを驚くほど敏感に察します。逆に、ママが「大丈夫、ゆっくりでいいよ」という空気でいてくれると、子どもは安心してピアノに向かえるようになります。

3最低限の「声がけ」ができている

特別なことを言う必要はありません。

「今日も座れたね」「この音、きれいだったね」「がんばってたの、見てたよ」。

たったこれだけでいいんです。できたことを認める。努力を見ていたと伝える。小さな変化に気づいてあげる。

この声がけがあるだけで、子どもの中に「ピアノって楽しい」「もう一回やってみよう」という気持ちが生まれます。高度な音楽知識も、ピアノの経験も必要ありません。お子さんの小さな一歩に気づいてあげること。それが、いちばんの後押しになります。

観察、待つ、声がけ。この3つができているママなら、お子さんは何歳からでもピアノを始められます。

「早すぎた」より「遅すぎた」のほうが取り戻せない

「もう少し大きくなってからのほうが効率がいいんじゃないか」。そう考えるママもいます。たしかに、5歳や6歳から始めたほうが、最初の進みは早く見えることもあります。

でも、幼児期のピアノは「効率よく弾けるようになる」ためのものではありません。

小さい頃にしか育たないもの

音を聴く耳、リズムを体で感じる感覚、音楽に心が動く感性。こうした力は、幼児期の柔らかい感覚がいちばん吸収しやすい時期に、もっともよく育ちます。

これは脳科学でも裏付けられていることです。聴覚の臨界期は早く、音に対する感受性は年齢とともに緩やかに低下していきます。

技術は何歳からでも取り戻せます。でも、音を全身で感じる体験は、小さいうちのほうが深く刻まれる。だからこそ、「早すぎる」を心配するより、「音と出会う機会を作ってあげる」ことのほうが大切なんです。

早く始めたから偉いわけでも、遅く始めたからダメなわけでもありません。でも、「うちの子にはまだ早い」と待っているうちに、いちばん吸収力のある時期が過ぎてしまうこともある。迷っているなら、まず触れさせてみる。それでいいと思っています。

「うちの子、じっとしていられないんですが…」

体験レッスンで、いちばん多い心配がこれです。

はっきり言います。じっとしていられなくて当然です。2歳、3歳の子どもが30分間ピアノの前に座っていられたら、逆にびっくりします。

動き回ることは「興味がない」ではない

部屋の中を歩き回る。ピアノの下にもぐる。別のおもちゃに目がいく。

これは「集中力がない」のではなく、「世界のすべてに興味がある」だけです。小さな子にとって、教室のすべてが新しくて刺激的なんです。

大事なのは、30分間ずっと座っていることではなく、その中の「一瞬」にピアノの音に反応する瞬間があるかどうか。鍵盤をポンと押したときに、にっこり笑う。先生が弾いた曲に、体が揺れる。その一瞬があれば、もう十分。そこから始められます。

Q. 3歳ですが、まだ数字も読めません。大丈夫ですか?

大丈夫です。最初のレッスンで楽譜は使いません。音を聴いて、感じて、真似して。そこから始まります。

Q. 体験レッスンで泣いてしまったら?

泣く子は珍しくありません。新しい場所で泣けるのは、ちゃんと感情を表現できている証拠です。泣いたからといって「向いていない」わけではありません。2回目、3回目で急にニコニコする子をたくさん見てきました。

Q. 家にピアノがないのですが、始められますか?

最初からピアノを用意する必要はありません。まずは教室で音に触れて、「もっと弾きたい」という気持ちが育ってから考えても遅くないです。

「早すぎるかも」から始まった子の話

2歳半で体験レッスンに来てくれた女の子がいました。

ママは「まだ早いかなと思ったんですけど、娘がピアノの音を聴くといつも体を揺らすので、試しに来てみました」と。

最初のレッスンでは、鍵盤をバンバン叩いて、5分で飽きて教室の中を歩き回っていました。でも、私がある曲を弾いた瞬間、ぴたっと止まって、じっと聴いていたんです。

あの「ぴたっ」が、始まりでした。

それから半年。今ではレッスンの30分間、自分からピアノの前に座って、お気に入りの曲を何度も弾いています。「早すぎるかも」と不安だったママが、「あのとき来てよかった」と笑ってくれています。

ママが「始めてみようかな」と思ったタイミングが、いちばんいい

結局のところ、「何歳がベスト」という答えはありません。

でも、ママが「この子にピアノを触らせてみたいな」と思った、そのタイミングには意味があると思っています。

お子さんが音楽に反応した瞬間を見たのかもしれない。何かに夢中になる姿を見て、「この集中力を伸ばしたい」と思ったのかもしれない。ママ自身がピアノを好きで、「この子にも」と感じたのかもしれない。

理由は何でもいいんです。ママの直感は、だいたい合っています。

「まだ早いかも」と迷っている時間は、お子さんが音と出会えるはずだった時間かもしれません。

「うちの子、まだ早い?」と迷っているママへ

ピアノノギフトは、日比谷(駅直結)と三田・田町(駅前すぐ)にある、子どものためのピアノ教室です。

2歳さんも、3歳さんも、たくさん通ってくれています。じっとしていられなくても、楽譜が読めなくても、まったく問題ありません。その子の「今」に合わせたレッスンを、一緒に見つけていきます。

「早すぎるかな」と思ったら、まずは体験レッスンに来てみてください。お子さんがピアノの音にどんな反応をするか、きっと驚くと思います。

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この記事を書いた人

pianonogiftのアバター pianonogift 東京都出身。東京音楽大学器楽専攻(ピアノ演奏家コース)卒業。 フォルクヴァンク芸術大学(ドイツ)短期留学奨学生。 在学中、東京文化会館やサントリーホール等多数演奏会に出演する他、私立幼稚園で音楽講師も務める。 第41回ピティナピアノコンペティション特級銅賞。 第12回北本ピアノコンクールG部門(大学生)第1位、及び最優秀賞。 第18回日本演奏家コンクール第2位(大学生の部)。 東京フィルハーモニー交響楽団、ウィーン岐阜管弦楽団と協演。 かずさFM、TBSラジオ「檀れい 今日の1ページ」出演。

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