「ちゃんとしなきゃ」「もっとこうすればよかった」「あのママはあんなにできてるのに」
夜、子どもを寝かしつけた後に、今日の自分を振り返って反省してしまう。「もっと優しくすればよかった」「あのとき怒りすぎた」──そんな風に自分を責めて、涙が出る夜がある。
もしあなたが今そう感じているなら、それは「ダメなママ」だからではありません。子どものことを真剣に考えているからこそ、完璧を目指してしまうのだと思います。
この記事は、完璧主義をやめたいと思っているのにやめられない──そんなママに向けて書きました。私自身、ピアノの先生であり、もうすぐ子どもが生まれる妊婦でもあります。「完璧じゃなくていい」と頭ではわかっていても、それが難しい気持ちは、とてもよくわかります。
・子育ての完璧主義が苦しい本当の理由
・完璧主義ママに共通する5つのパターン
・「完璧じゃなくていい」を実感できる考え方の転換
・今日からできる小さな手放し方
・ピアノ教室で出会った、完璧主義を手放せたママの話
子育ての完璧主義が苦しいのは、なぜ?
完璧主義自体は、悪いことではありません。仕事でも勉強でも、高い基準を持って取り組むことは、成果につながることもあります。
でも子育ては、完璧主義ととても相性が悪いのです。
なぜなら、子育てには「正解」がないからです。
仕事なら、目標を達成すれば「できた」と思えます。でも子育ては、何をもって「できた」とするのかが曖昧です。今日うまくいったと思っても、明日はまったく違う展開になる。昨日喜んでいたことに、今日は泣く。そんな毎日の中で「ちゃんとやれているかどうか」を確かめる方法がない。
だからこそ、完璧主義のママはいつも不安なのです。「これでいいのかな」「もっとやれるんじゃないか」──終わりのない問いに、ずっと追いかけられている感覚。
あなたは「完璧主義ママ」?──5つのパターン
完璧主義と言っても、いろいろなタイプがあります。あなたはどれに当てはまりますか?
\u2713比較型──SNSや周りのママと自分を比べて、常に「足りない」と感じる
\u2713自責型──子どもが泣いたり、うまくいかないことがあると「私のせいだ」と思う
\u2713先回り型──子どもが失敗しないように、すべてを事前に準備・管理しようとする
\u2713理想固執型──「こうあるべき」というイメージが強く、現実とのギャップに苦しむ
\u2713全部やる型──家事も育児も仕事も習い事の送迎も、すべて完璧にこなそうとする
完璧主義が子どもに与える影響
これを書くのは心苦しいのですが、知っておいてほしいことがあります。
ママの完璧主義は、知らないうちに子どもにも伝わることがあります。
「ちゃんとしなきゃ」という空気の中で育つと、子どもも「間違えちゃいけない」「完璧にやらなきゃ」と思うようになります。新しいことへの挑戦を怖がったり、失敗を極端に嫌がったりする──それは、ママの完璧主義を無意識に受け取っている可能性があります。
でも、これはあなたを責めるために書いているのではありません。ママ自身が「完璧じゃなくていい」と思えるようになることが、子どもにとっても最高のギフトになるのだと伝えたいのです。
「完璧じゃなくていい」を実感するための5つの考え方
「完璧じゃなくていいよ」と言われても、「そうだね」とはなかなか思えないものです。そこで、少し角度を変えた考え方を5つ紹介します。
1. 子どもが覚えているのは「完璧な毎日」ではない
大人になったとき、子どもが覚えているのは「毎日きちんとバランスの取れたご飯が出てきたこと」ではありません。ママと一緒に笑ったこと、泣いた夜にぎゅっとしてもらったこと、お風呂で変な歌を歌ったこと。そういう「不完全だけど温かい記憶」のほうが、ずっと心に残ります。
2. 「60点の日」が続いても、子どもは育つ
100点の日を目指して疲弊するより、60点の日を穏やかな気持ちで過ごすほうが、子どもにとってはずっといい環境です。ママの笑顔は、手作りのお弁当よりも栄養があります。
3. 「頑張らない」も立派な選択
今日は夕飯を作りたくない。掃除を一日サボりたい。子どもにYouTubeを見せて30分だけ座りたい。それでいいのです。「頑張らない」を選べることは、自分を大切にできている証拠です。
4. SNSは「ハイライト」しか映さない
他のママのSNSを見て落ち込むことがあるなら、覚えておいてください。あそこに映っているのは、24時間のうちのほんの一瞬です。写真を撮る直前に子どもが大泣きしていたかもしれない。投稿した日の夜、自分を責めて泣いていたかもしれない。比べる相手は「加工された一瞬」です。
5. 「助けて」と言えることは、強さ
完璧主義のママほど、人に頼ることが苦手です。でも「助けて」と言えることは、弱さではなく強さです。パパに、祖父母に、友達に、地域の支援に──頼れるものには、遠慮なく頼ってください。
今日からできる「小さな手放し方」
いきなり完璧主義をやめるのは難しいので、小さなことから始めてみましょう。
1「今日やらなくていいこと」を1つ決める
毎朝1つだけ「今日はこれをやらない」と決めてみてください。洗い物を翌朝にする、洗濯をたたまない、子どもの服のコーディネートを気にしない──何でもいいです。
2「できたこと」を3つ書く
寝る前に「今日できなかったこと」を数えるのではなく、「できたこと」を3つ思い出してください。「子どもと朝ごはんを食べた」「泣いてる子を抱っこした」──小さなことでOKです。
3SNSを見る時間を減らす
完全にやめなくてもいいですが、「子育て系のアカウントをミュートする」だけでも、比較の苦しさは和らぎます。
4「まあいっか」を口癖にしてみる
子どもが服を汚した。部屋が散らかっている。予定通りにいかなかった。そのとき「まあいっか」と声に出してみてください。言葉にすると、不思議と気持ちもついてきます。
5自分のための時間を15分だけ作る
子どもが寝た後でも、パパがいる間でもいい。たった15分、「ママ」ではなく「自分」に戻れる時間を作ることが、心のリセットになります。
ピアノ教室で出会った、あるママの話
Aちゃんのママは、とても丁寧な方でした。毎回レッスンに手作りのおやつを持たせ、練習の記録を細かくノートに書き、送迎の時間も1分のズレもない。
ある日、Aちゃんがレッスン中にポロポロ泣き出しました。理由を聞くと「ピアノ間違えるとママが悲しそうな顔するから」。
その日のお迎えで、私はAちゃんのママに正直に伝えました。「Aちゃんは、ママを悲しませたくなくてがんばっているみたいです。でも、間違えても大丈夫だよって、ママが先に見せてあげたら、Aちゃんはもっと楽にピアノを楽しめると思います。」
ママは少し泣きました。そして「私、頑張りすぎていたかもしれない」と言いました。
その翌週から、ママは練習ノートをやめました。おやつも市販のものに変わりました。でも、Aちゃんの演奏は明らかに変わりました。音が柔らかくなったのです。間違えても「あはは」と笑って弾き直すようになりました。
ママが「完璧」を手放したら、Aちゃんの音楽が自由になった。私にとって忘れられない出来事です。
完璧主義を手放すと、子育ては楽しくなる
完璧主義を手放すことは、子育てを「適当にやる」ということではありません。
自分にも子どもにも、「そのままでいい」と言ってあげることです。
今日ご飯が作れなくてもいい。部屋が散らかっていてもいい。子どもに怒ってしまった自分がいてもいい。そのあとに「ごめんね」と言えたなら、それで十分。
完璧じゃない日々の中で、笑ったり、怒ったり、泣いたりしながら過ごす時間──それこそが、子どもにとってはかけがえのない「一緒にいてくれた記憶」になります。
よくある質問
間違えても笑って弾き直せる。「今日はやりたくない」と言っても受け止めてもらえる。
お子さんだけでなく、ママも安心できる場所でありたいと思っています。
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