「やりたいって言ったから始めたのに、もう辞めたいって言ってる」。何をやっても続かない。始めてはやめて、始めてはやめて。「やめていいよ」と言ってあげたいのに、「ここで辞めさせたら、何も続かない子になるんじゃないか」と不安になる。
その気持ち、痛いほどわかります。でも、「続かない」には理由があります。そして、「辞めること」が必ずしも悪いことではありません。
続かない理由を見極める
「飽きた」のか「つらい」のか。この二つは全く違います。飽きただけなら、少し様子を見ることも大切です。でも「つらい」なら、無理に続けさせるのは逆効果です。先生との相性、練習のプレッシャー、お友達との関係。原因を見極めることが先です。
「やりたいことが変わった」のは自然なこと。子どもは成長の中で興味がどんどん変化します。3歳で好きだったことと、6歳で好きなことは違って当然。「一度始めたら最後まで」と縛りすぎると、新しい可能性を閉じてしまうこともあります。
「壁にぶつかっている」のかもしれない。習い事には必ず壁が来ます。最初の楽しい時期を過ぎて、努力が必要な時期に入ったとき。ここを乗り越えれば成長できるのに、その手前で辞めてしまうのはもったいない。壁の存在を教えてあげることも大切です。
「やめていいよ」と言うのが怖い理由
「辞めグセがつくのでは」「忍耐力が育たないのでは」「お金と時間が無駄になる」。親として、こうした心配が出てくるのは当然です。
でも、嫌なことを我慢して続けることが忍耐力かというと、そうとも限りません。本当の忍耐力は、「好きなことのために頑張る力」です。好きでもないことを嫌々続けさせても、身につくのは忍耐力ではなく、「自分の気持ちは無視されるものだ」という学びです。
辞め方にも「いい辞め方」がある
辞めるとしても、辞め方が大切です。
発表会やコンクールなど、一つの区切りまで頑張ってから辞める。先生に自分の言葉で「ありがとうございました」と伝える。辞める理由をお子さんと一緒に考える。
こうした「丁寧な辞め方」を経験することで、お子さんは「始めることにも辞めることにも責任がある」と学べます。これは、何かを続けることと同じくらい大切な学びです。
辞めていった生徒さんが、数年後に「また弾きたい」と戻ってきたケースがあります。一度離れたからこそ「やっぱり好きだった」と気づけた。辞めることは「終わり」ではなく、「休憩」かもしれません。
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