「寝かしつけに音楽がいい」と聞くけれど、本当に効果はあるの? どんな曲を選べばいいの?
そんな毎晩の悩みを抱えるお母さん・お父さんへ。
子ども専門のピアノ講師であり、0歳の息子を育てる母でもある私が、寝かしつけと音楽の関係、眠りやすい曲の選び方、取り入れるときの注意点をまとめました。
結論:音楽は「すぐ眠らせる魔法」ではありませんが、眠りへの合図として助けになります。
・ゆったりした歌いかけには、赤ちゃんをリラックスさせる力がある
・毎晩同じ曲をくり返すと、「これを聴いたら眠る時間」という合図になる
・選ぶなら、ゆっくりしたテンポ・シンプルなメロディ・やさしい音色の曲
流すときは小さめの音量で、赤ちゃんから離して使うのがポイントです。
寝かしつけに音楽は効果がある?
歌いかけには、赤ちゃんを落ち着かせる力がある
ハーバード大学の研究チームの実験では、世界各地の子守唄を赤ちゃんに聴かせたところ、聞いたことのない外国語の子守唄でも、心拍数が下がるなどリラックスした反応が見られました。言葉がわからなくても、ゆったりとした歌には赤ちゃんを落ち着かせる力があるようです。
くり返しが「眠る時間」の合図になる
毎晩同じ流れで、同じ歌を聴く。この「いつもと同じ」が、赤ちゃんにとっての安心になり、だんだんと「この歌が聴こえたら眠る時間」という合図になっていきます。
ただし、音楽は「魔法」ではない
音楽を流せば必ず眠る、というわけではありません。お腹がすいている、暑い、おむつが気持ち悪い、眠くなりすぎて興奮している……眠れない理由はさまざまです。音楽は、眠りに向かう時間を穏やかにする「助け」のひとつと考えてください。
赤ちゃんが眠りやすい曲の5つの特徴
① テンポがゆっくり(ゆっくり歩くくらいの速さ)
② メロディがシンプルで、くり返しが多い
③ 音の高さの上がり下がりが少なく、穏やか
④ 音色がやわらかい(歌声、オルゴール、ピアノなど)
⑤ 急に大きくなる音や、激しいリズムがない
ピアノ講師の目線で付け加えると、「長調でも短調でもいいけれど、終わりに向かって静かになっていく曲」は、眠りに向かう流れと重なって心地よく感じられることが多いです。
寝かしつけにおすすめの曲のジャンル
| ジャンル | たとえば | ポイント |
|---|---|---|
| 日本の子守唄・童謡 | 「ゆりかごの歌」「江戸子守唄」など | 覚えやすく、親が自分で歌いやすい |
| クラシックの子守歌 | ブラームスやシューベルトの「子守歌」 | ゆったりしたテンポで、旋律が美しい |
| オルゴール | 好きな曲のオルゴールアレンジ | 音色がやわらかく、刺激が少ない |
| 静かなピアノ曲 | サティ「ジムノペディ」など | 大人もリラックスできる |
| 親が好きな歌 | ママ・パパのお気に入りをゆっくり歌う | 心をこめて歌える曲がいちばん |
いちばんのおすすめは、親自身が「歌っていて心地よい」と感じる曲です。親がリラックスしていると、その空気は赤ちゃんにも伝わります。
音楽を使った寝かしつけルーティン
音楽の力をいかすには、毎晩の流れの中に組み込むのがコツです。
| ステップ | やること |
|---|---|
| 1. 体を整える | 沐浴やお風呂、着替え、おむつ替え |
| 2. 授乳・ミルク | お腹を満たして落ち着く |
| 3. 部屋を暗くする | 照明を落とし、テレビやスマホの光を消す |
| 4. いつもの歌 | 抱っこやトントンをしながら、毎晩同じ歌を歌う・流す |
| 5. 静かに見守る | 歌い終わったら、話しかけずにそっと見守る |
はじめのうちは効果を感じにくくても、くり返すうちに「この流れのあとは眠る時間」と、赤ちゃんの体が覚えていきます。
音楽を流すときの注意点
・音量は小さめに。静かな会話より小さいくらいを目安に
・スピーカーやスマホは、赤ちゃんの頭のそばやベッドの中に置かない
・イヤホンやヘッドホンは使わない
・一晩中大きな音で流し続けず、タイマーを活用する
・スマホの画面の光が赤ちゃんの目に入らないようにする
ホワイトノイズ(「シャー」という一定の音)で落ち着く赤ちゃんもいますが、こちらも同じく、音量は小さめにし、赤ちゃんから離して使いましょう。
音楽を使っても寝ないときは
音楽を試してもなかなか寝てくれない夜もあります。そんなときは、
- お腹がすいていないか、暑すぎ・寒すぎないか、おむつは大丈夫か確認する
- あくびや目をこする、ぼーっとするなど「眠いサイン」を見逃していないか振り返る
- 部屋の明るさや音など、環境を見直す
- そして何より、親が休めるように、家族と交代する
寝かしつけがうまくいかないのは、あなたのせいではありません。赤ちゃんの眠りは、日によっても、月齢によっても変わっていくものです。
夜9時から朝3時まで続けて眠ってくれた日には、思わず喜んでしまいました。でも、同じようにしても眠らない夜もある。
だから私は、寝かしつけの音楽を「眠らせるための道具」ではなく、「眠りに向かう時間を、親子で穏やかに過ごすための合図」だと思っています。
眠ってくれなくても、歌っている間は、この子と私だけの静かな時間。そう思えると、夜の寝かしつけが少しだけやさしい時間に変わります。
よくある質問
- 寝かしつけの音楽は、いつから使えますか?
- 新生児のころから使えます。小さめの音量で、抱っこしながら歌いかけるところから始めてみてください。
- 毎晩同じ曲のほうがいいですか?
- はい、同じ曲をくり返すと「眠る時間の合図」になりやすくなります。いくつか候補を試して、赤ちゃんが落ち着く曲を見つけましょう。
- 音楽は朝までかけっぱなしでもいいですか?
- 一晩中大きな音で流し続けるのは避けましょう。小さめの音量にし、タイマーを使って眠ったら止まるようにするのがおすすめです。
- 親が歌うのと、音源を流すのとどちらがいいですか?
- どちらでもかまいませんが、親の生の声は、赤ちゃんにとって特別な安心感があります。疲れている日は音源に頼っても大丈夫です。
- 音楽を流しても寝ないのはなぜですか?
- 空腹、暑さ、おむつの不快感、眠くなりすぎて興奮しているなど、さまざまな理由があります。音楽はあくまで助けのひとつと考え、赤ちゃんの様子や環境を見直してみてください。
まとめ
- ゆったりした歌には赤ちゃんをリラックスさせる力がある
- 毎晩同じ曲をくり返すと「眠る時間」の合図になる
- テンポがゆっくりで、シンプルで、やわらかい音色の曲を選ぶ
- 音量は小さめ、赤ちゃんから離して、タイマーを活用
- 寝ない夜があっても大丈夫。音楽は魔法ではなく、親子の穏やかな時間の合図
寝かしつけや赤ちゃんとの音楽の時間のこと、どうぞお気軽にご相談ください。
日比谷・三田・田町エリアの子どもピアノ教室。
お子さまの「好き」を見つける体験レッスンに、
まずはお気軽にお越しください。


コメント