「もうやだーー!」「できないーー!」
ピアノの練習中、急に泣き叫び始める我が子。鍵盤をバンッとたたいたり、椅子から降りて床に転がったり。ママはどうしていいかわからず、つい「泣かないの!」と言ってしまう――。
この記事では、練習中に子どもが泣き叫んでいる「その瞬間」に、ママができる声がけをまとめました。泣く理由別の声がけ例、言いかえ一覧、泣き止んだあとの関わり方まで、今日から使える形でお伝えします。
- まず知っておきたいこと|泣くのは「ダメなこと」ではない
- 泣き叫んだ瞬間、ママがまずやること3つ
- 泣く理由別|ママができる声がけ
- その声がけ、こう言いかえてみて|NG→OK一覧
- 泣き止んだあとの関わり方
- 練習中に泣きにくくなる、日ごろの工夫
- よくある質問
- まとめ
1.まず知っておきたいこと|泣くのは「ダメなこと」ではない
子どもが練習中に泣くのは、決してめずらしいことではありません。「できるようになりたいのに、できない」。その悔しさやもどかしさを、まだ言葉でうまく表せないから、涙や叫び声になって出てくるのです。
つまり、泣いているのは本気で向き合っている証拠でもあります。どうでもいいことで、人は泣きません。
だからこそママの役割は、泣き止ませることではなく、あふれた気持ちを受け止めて、もう一度立ち上がる手助けをすることです。
2.泣き叫んだ瞬間、ママがまずやること3つ
子どもの感情につられて、ママまで声が大きくなると、泣き声はさらにヒートアップします。まずはママが深呼吸。ママが落ち着いていることが、子どもにとって一番の安心です。
泣いている最中に「もう1回弾いてごらん」は逆効果。鍵盤から少し離れるだけで、子どもの気持ちは切り替わりやすくなります。
しゃがんで目線を合わせる、背中をさする、ぎゅっとする。言葉より先に、そばにいることを伝えましょう。
3.泣く理由別|ママができる声がけ
パターン① 間違えて泣く・思い通りに弾けなくて泣く
「完璧に弾きたい」という気持ちが強い子に多いパターンです。
まずは悔しさに共感して、そのあとにできていたところを伝えると、子どもは自信を取り戻しやすくなります。
パターン② むずかしくて「できない!」と叫ぶ
曲のレベルや練習の量が、今の子どもに合っていない可能性があります。
ポイントは、ハードルをぐっと下げること。片手だけ、2小節だけ、ゆっくりだけ。小さな「できた」をつくると、涙は自然と止まります。
パターン③ そもそも練習したくなくて泣く
遊びを中断させられた、気分が乗らない、という場合です。
気持ちを言葉にしてから、小さな選択肢を渡すと、「やらされる」から「自分で選ぶ」に変わります。
パターン④ 疲れている・眠い・お腹がすいている
実は、意外と多いのがこのパターン。ピアノが原因ではなく、体のコンディションが原因で泣いていることがあります。
こういう日は、思い切って練習をお休みにしてOK。1日休んだくらいで、ピアノは下手になりません。
4.その声がけ、こう言いかえてみて|NG→OK一覧
| つい言ってしまう言葉 | こう言いかえてみて |
|---|---|
| 「泣かないの!」 | 「泣きたいくらい悔しかったんだね」 |
| 「泣くならやめなさい」 | 「ちょっと休憩しようか」 |
| 「なんでこんなのもできないの」 | 「ここ、むずかしいところだよね」 |
| 「さっきもそこ間違えたでしょ」 | 「ここだけ、ゆっくりやってみよう」 |
| 「〇〇ちゃんはもう弾けるのに」 | 「先週より、ここが上手になってるよ」 |
| 「自分でやりたいって言ったんでしょ」 | 「今日はどこまでやってみる?」 |
| 「もう知らない!」 | 「ママ、ここで待ってるね」 |
完璧に言いかえられなくても大丈夫。「否定」より「共感」、「命令」より「提案」。これを意識するだけで、言葉はやわらかくなります。
それが、もう一度ピアノに向かう力になる。
5.泣き止んだあとの関わり方
① 泣いたことを責めない
「さっきは大変だったね」くらいで十分。泣いたことを蒸し返さないのがポイントです。
② 立ち直ったことをほめる
もう一度ピアノに向かえたら、「また座れたね」「あきらめなかったね」と伝えましょう。弾けたかどうかより、立ち直ったことのほうがずっと大切な力です。
③ 終わりは「できた」で締める
最後は、簡単な曲や得意な曲を1回弾いて終わりにする。「できた」で終わると、次の練習にも前向きな気持ちで向かえます。
6.練習中に泣きにくくなる、日ごろの工夫
- 練習の時間帯を見直す――眠い・お腹がすいている時間は避ける
- 練習の最初は「得意な曲」から――ウォーミングアップで気持ちをのせる
- 1回の練習を短くする――集中が切れる前に終わる
- ママは「指摘係」ではなく「お客さん」――間違いの指摘は先生に任せる
- 先生に家での様子を伝える――曲のレベルや宿題の量を調整してもらえることも
7.よくある質問
- Q.毎回練習のたびに泣くのは、ピアノが向いていないから?
- 向き不向きとは限りません。曲のレベルが合っていない、練習の時間帯が合っていない、完璧主義な性格など、理由はさまざまです。泣く場面や理由を観察して、先生にも相談してみてください。
- Q.泣いても最後まで練習させたほうがいい?
- 泣いている最中に無理に続けさせると、ピアノ=つらいものという印象が残りやすくなります。いったん休憩し、気持ちが落ち着いてから、短く・簡単なところで「できた」を作って終わるのがおすすめです。
- Q.泣くほど嫌がるなら、やめさせるべき?
- 練習中に泣くことと、ピアノそのものが嫌いなことは別の場合が多いです。レッスンは楽しんでいるか、好きな曲はあるかなども見ながら判断しましょう。「やめたい」と言う場合の向き合い方は、別の記事でも詳しく紹介しています。
8.まとめ
- 練習中に泣くのは、本気で向き合っている証拠。泣き止ませるより受け止める
- 泣いた瞬間は、ママがひと呼吸・練習を止める・そばにいる
- 理由別に声がけを変える:悔しい/むずかしい/やりたくない/疲れている
- 「否定」より「共感」、「命令」より「提案」
- 泣き止んだら、責めない・立ち直りをほめる・「できた」で終わる
泣き叫ぶ我が子を前にすると、ママも泣きたくなりますよね。でも、その涙は、子どもが一生懸命ピアノと向き合っている証です。
泣いて、受け止めてもらって、また立ち上がる。その経験こそが、ピアノを通して育つ一番の力なのかもしれません。
ピアノノギフトでは、レッスンでもおうちでも、子どもの涙の奥にある気持ちを大切にしています。おうちでの練習に悩んだら、いつでも相談してくださいね。
ピアノノギフト 主宰 湖苗美
日比谷・三田・田町エリアの子どもピアノ教室。
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