ママになる前に思い描いていた理想と、目の前の現実があまりにも違って、苦しくなることはありませんか。
理想を持つことは、決して悪いことではありません。でも、理想が重荷になってしまっているなら、少しだけ持ち方を変えてみませんか。
今日は、理想と現実のギャップに悩むママへ、今の暮らしの中で描く理想を実現していく方法をお伝えします。
理想と現実のギャップに苦しくなる理由
1. 理想が「完成形」で描かれている
思い描く理想は、たいてい「うまくいっている状態」のまま止まっています。でも現実の毎日は、寝不足の日も、子どもがぐずる日も、予定どおりにいかない日もある、動き続けるものです。完成形と比べれば、どうしても足りなく見えてしまいます。
2. 他の人の「よそ行き」と比べてしまう
SNSで見かける丁寧な暮らし、いつも穏やかなママ。それは、その人の一日のほんの一場面かもしれません。それなのに、自分の「楽屋」のような毎日と比べて、落ちこんでしまうのです。
3. 「〜すべき」がいつの間にか増えている
「母親なら〜すべき」「ちゃんとしたママは〜するもの」。気づかないうちに、自分で自分に課したルールが増えていませんか。理想が「やりたいこと」ではなく「やらなきゃいけないこと」になったとき、それは重荷に変わります。
ギャップは、悪者じゃない
理想と現実にギャップがあるのは、あなたに「こうありたい」という願いがあるからです。願いがなければ、ギャップも生まれません。
つまり、ギャップは「ダメなところ」ではなく、「向かいたい方向」を教えてくれるもの。ギャップの大きさに落ちこむより、「私はこっちに進みたいんだ」と確認するためのものさしとして使ってみてください。
今いる場所から、一歩ずつその方向へ歩いていけばいい。
理想の「奥にある願い」を見つける
理想と現実のギャップを小さくするいちばんの近道は、理想の「形」ではなく、その奥にある「本当の願い」に目を向けることです。
たとえば、「毎日手作りのごはんを作りたい」という理想の奥には、「家族に健康でいてほしい」「食卓を楽しい時間にしたい」という願いがあるかもしれません。願いがわかれば、それを叶える方法はひとつではなくなります。
| 表面の理想 | 奥にある願い | 今できる形 |
|---|---|---|
| 毎日手作りごはん | 家族が健康で、食卓が楽しい | 週末に作り置き、平日はお惣菜+1品。食卓で「おいしいね」と言い合う |
| いつも笑顔のママでいたい | 子どもに安心してほしい | イライラした日も、寝る前に「大好きだよ」と伝える |
| 子どもと毎日たっぷり遊びたい | 子どもとつながっていたい | 1日5分、スマホを置いて目を見て過ごす |
| 家をいつもきれいに保ちたい | 心地よく過ごしたい | リビングのテーブルの上だけは片づける |
| 自分の時間もしっかり取りたい | 自分らしさを失いたくない | 移動中や寝る前の10分を、好きなことに使う |
「理想どおり」でなくても、奥にある願いは叶えられる。そう気づくだけで、毎日の見え方は大きく変わります。
今できる、理想を実現する5つのステップ
ステップ1|理想を書き出す
頭の中にある「こうありたい」を、まずは全部紙に書き出してみましょう。見える形にすると、自分が何を大切にしたいのかがはっきりしてきます。
ステップ2|「それはなぜ?」で、奥にある願いを見つける
書き出した理想ひとつひとつに、「それはなぜ?」と問いかけます。2〜3回くり返すと、本当に大切にしたい願いが見えてきます。
ステップ3|今の現実を、責めずに観察する
「できていない」と責めるのではなく、「今の私は、こういう状況なんだな」とそのまま眺めてみる。寝不足、ワンオペ、子どもの月齢。現実の条件を知ることが、無理のない一歩を選ぶための土台になります。
ステップ4|理想の「10%版」をやってみる
理想を100%叶えようとすると、最初の一歩が重くなります。まずは10%だけ。毎日手作りが理想なら、まずは週に1回。毎日30分遊びたいなら、まずは5分。小さすぎるくらいの一歩が、いちばん続きます。
ステップ5|「できたこと」を数える
1日の終わりに、「できなかったこと」ではなく「できたこと」をひとつ書き出してみましょう。理想に近づいている自分に気づけると、明日もまた一歩を踏み出せます。
📝 今日のワーク
① 私の理想は:__________
② それはなぜ?(奥にある願い):__________
③ 今の私にできる10%版は:__________
理想には「季節」がある
新生児期、イヤイヤ期、入園、入学。子育てには、それぞれの時期があります。そして、その時期ごとに、無理なく叶えられる理想の形も変わっていきます。
今は手が回らないことも、数年後には自然とできるようになっているかもしれません。今の季節に合った理想を選ぶこと。それは、あきらめではなく、自分と家族を大切にするための、賢い選択です。
理想を手放すことも、ひとつの答え
ときには、理想そのものを手放したほうが楽になることもあります。こだわりを手放したとき、思いがけず「これでよかった」と思える景色に出会えることもあるのです。
ピアノも、理想と現実のあいだを歩くもの
ピアノの練習も、理想と現実のギャップとの付き合いです。頭の中には「こう弾きたい」という理想の音がある。でも、指はまだ思うように動かない。
そのギャップがあるからこそ、子どもたちは練習します。昨日より少しだけ理想の音に近づけた。その小さな前進を積み重ねて、いつの間にか理想の音にたどり着いているのです。子育ても、きっと同じなのだと思います。
出産のとき、「ふーっと穏やかに産む」ことを理想にイメージトレーニングをしていたのに、実際は叫びっぱなし。途中で「理想とかけ離れている」としょんぼりしました。
でも、今振り返ると、こだわる必要なんてなかったと思います。理想のお産の奥にあった本当の願いは、「元気な赤ちゃんに会いたい」ということ。その願いは、ちゃんと叶っていたのですから。
母になってからも、理想どおりにいかない日は毎日のようにあります。それでも、「完璧じゃなくても、今日も生き抜いてる」。それで十分なのだと、自分に言い聞かせています。
おわりに
理想と現実のギャップに悩むのは、あなたが家族や自分のことを、真剣に大切に思っているからです。
理想は、今すぐ全部叶えなくていい。奥にある願いを見つけて、今できる10%からはじめてみる。その小さな一歩の積み重ねが、いつか振り返ったとき、「ちゃんと理想の方向へ歩いてきたね」と思える道になっているはずです。
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